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<<   作成日時 : 2015/05/02 12:11   >>

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今朝の中日新聞に、次のように 半田滋編集委員の署名記事が掲載された。

米、日本防衛記述弱く 新指針で中国意識、「打撃力」減る

 地球規模での日米連携を約束した新しい「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」は、一九九七年の旧指針と比べ、日本への武力攻撃対処について、米軍の行動が具体性に欠け、関与を弱める記述になっていることが分かった。尖閣諸島をめぐる日本と中国との問題に対する米国の慎重な姿勢がうかがえる。
 先月二十七日に改定された新指針は、「日本への武力攻撃が発生した場合」として、空域防衛、弾道ミサイル対処、海域防衛、陸上攻撃の四項目について、いずれも「米軍は、自衛隊の作戦を支援しおよび補完するための作戦を実施する」とあり、控えめな関与にとどまる表現となった。
 旧指針をみると、航空侵攻対処では「自衛隊の行う作戦を支援するとともに、打撃力の使用を伴うような作戦を含め、自衛隊の能力を補完するための作戦を実施する」とあり、攻撃機、爆撃機など自衛隊が保有していない「打撃力の使用」を挙げている。
 海域防衛では「機動打撃力の使用」とあり、空母の投入をうかがわせ、また着上陸侵攻対処では「侵攻の規模、態様その他の要素に応じ、極力早期に兵力を来援」と具体的な支援策を打ち出している。
 新指針で「打撃力の使用」が登場するのは、「領域横断的な協力」の項目のみで、日本有事が周辺国にまで拡大する場合に限定されている。
 今回のガイドライン改定は日本側が持ちかけた。尖閣をめぐる中国との対立から、米国を日本側に引き込み、抑止力を高めて問題解決を図る狙いとみられる。その代わり自衛隊を米国の世界戦略に積極的に関わらせる内容となった。
 日本への武力攻撃対処について、米軍関与が薄まる記述となった点を安全保障担当の内閣官房副長官補だった柳沢協二氏は「中国との争いごとに巻き込まれたくない米国の本音が見え隠れしている」と話す。中国政府は新指針発表前に米国から内容の通知があったことを明らかにしている。


 つまり、
A 今回の指針では、米側の義務について旧指針にあった「打撃力の使用」という具体的な記述がなくなった。

B このことから、米側は、尖閣紛争など日中間の紛争に米のコミットメントを引き出そうとする日本側の意図に対して、慎重な姿勢をとっていることが「うかがわれる」。

そして、ここには、書れてはいないが、

C とすると、米の世界戦略に自衛隊がかかわらせる見返りに、米のコミットメントを引き出そうとした「取引」は失敗している。(日本側の具体的な「対米協力」に対して、米の見返りは「抽象的」であり、対価が支払われる保証はない。)

 と、結論づけたいのではないか、と思われる。


 そもそも、今回の指針改定について、反対派の

一 アメリカのリバランス政策(対中)に日本が協力しているという批判
二 アメリカの中東政策に日本が「巻き込まれる」という批判

に対して、肯定派は

一 むしろ、日本がアメリカをアジアにつなぎとめようとするものだ
二 反対派の二については、
 ア 一のためにはやむを得ないし、
 イ また、中東の安定は日本の利益だ(しかし、アの論拠なしに、イだけでは国民に対し説得力がない。)

と反論している。


 ここで、本記事の解釈が正しいとすると、肯定派の意図はともあれ事実として論拠としてなりたたくなってしまう。
 新指針には、肯定派が意図し、あるいは、期待したほどのベネフィットはないのに、反対派が指摘するようなリスクだけがあるというわけだ。



 記事のあったAという事実から、Bという評価が導き出されるか。


 おそらく、考えられる反論としては、

一 たとえば、そのような記述変更提案が日本側からなされた等の今回指針策定経過からの反論(そのような事実があったと主張しているのではないです。そういう主張がされうる経過があれば、そのような主張がされるであろうということ。)
二 全体として、日本との同盟の価値が上がれば、その価値を失わないために米は対価を払うはずであるとする反論

 がありうるのではなかろうか。

 一については、今後、策定過程が明らかになってくると思われるので、それを期待したい。


 ここで、別の観点から考えてみたい。
 まず、「打撃力」を米に期待しえないとすれば、自衛隊がもつしかない。
 とすると、つまり、米は、日本が一定程度の打撃力を保有することを認めたのであろうか。
 考えてみると、「打撃力」を有しないというのは、憲法上の制約ではなく、専守防衛という政策の結果であった。
 いや、そもそも、集団的自衛権をみとめた以上、憲法上の制約もへったくれもない、ということであろうか。
 とにかく、専守防衛政策は、今回の指針改定で、ほぼ、放棄された。
 とすると、専守でない、防衛政策を採用する結果、打撃力を保有するべきであるという、議論も生じてこよう。

 完全な攻守同盟となるのであれば、打撃力は米に依存するという書き方はされえない。

 それにしても、日英同盟でさえ地理的な制約はあったのに、地球の裏側まで出向くとなれば、あきらかに、日本の分を超えた同盟関係と思わざるを得ない。
 それを安保条約の改定もなしに。

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