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次の記事を読まれた方も少なくないだろう。これについて、思うところを若干。 「自衛隊宿舎でビラ配りに無罪 東京地裁支部」(中日)(http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20041217/mng_____sya_____000.shtml) 「反戦ビラ訴訟、3被告に無罪 地裁八王子支部」(朝日) (http://www.asahi.com/national/update/1216/020.html) 「防衛庁官舎でビラ配り、「テント村」3被告に無罪判決」(読売) (http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041216it08.htm) 隅田様がそのブログ「隅田清次郎野残日録」で「家族の危険について」(http://sudas.cocolog-nifty.com/main/2004/12/post_6.html)という記事を書かれていたので、気にとめていたが、案に相違して、「無罪」だった。 しかし、隅田様とわたしが異なるのは、まぁ、よかったかな、というのがこの判決の感想である点であろうか。 活動家とよばられる人たちの「ひとりよがり」の活動に「巻き込まれた」場合の苦痛は、確かに、耐え難いものがあるように思える。 わたしも、かんべんしてやれよな、とも思う。 自衛官にしても、その家族にしても、イラク派遣になんの責任があるのか。 被告人たちは、自分たちの主張を広めるためと言うより、いたずらに「敵」視する自衛官たちを困惑させ、いやがらせをするためだったのではないのか、との感想も正直もつ。 しかし、今般の判決はやはり支持されるべきであろう。 ひとつは、住居侵入罪で訴えたことである。 住居侵入罪は、ご承知のとおり、判例が住居権説、団藤・大塚ら有力説が平穏説、通説は住居権説をとっている、という状況であろうか。 しかし、住居権説であっても、公的空間には黙示の許可があったとする見解や、進入態様によって、許可の有無を測定しようとするなど、実は、住居侵入罪は、その外延が明確でない、つかいにくい犯罪類型なのである。 この点、地裁判決は住居権説にたって、被告人の行為が住居侵入罪の構成要件にあたる、としている。 しかし、どうやら違法性の部分で進入態様を問題にしているようである。進入態様が平穏であったので、可罰性が低いということらしい。 次に、本件がビラ配布に対する事後規制となっていることから、憲法21条の表現の自由との関係でも問題となった。 というのは、他の商業用宣伝ビラの投函は放置されていたのに、本件ビラ投函行為だけが、起訴されたことから、本件ビラの記事内容に対する表現内容規制にあたるという点から憲法21条に反しないかが争われたが、これに関しては、判決は「その趣旨から疑問」として、被告人側主張を認めた。 中日新聞の記事解説には、警視庁側から防衛庁側へ被害届の提出を要請したらしいから、この点も当然問題となろう。 ビラ配布は日常的な情報伝達手段であり、たとえば、公団住宅の敷地内に入らなければ、各家庭の新聞受けなどに投函することができないであろう。 もし、これを禁ずるとなれば、表現の自由に多大な制約を課すことになる。他方で、その結果、住民が甘受しなければならない不利益は、ビラを捨てるという程度のものであろう。 もとより、文面が、脅迫にあたったり、あまりに精神に強いストレスを与えるようなものである場合は、別途、他の刑罰の適用を考えればよいのであって、そうせずに住居侵入罪で立件した事情そのもの(つまり、他の刑罰の適用が困難であるので、住居侵入罪を「借りて」処罰しようとしたこと)に、本件が政治的意図によるものであることを、つよく窺わせる。 とはいえ、同じ人間なのだから、やむなくイラクに赴くことになるかもしれない自衛官とその家族を狙い撃ちにするような、ビラ配布は、表現活動としての「礼節」を欠いている。 もし、たとえば、管理者の制止に反し、執拗に配布するなどの行為があれば、住居侵入罪の適用も考えられるであろう。 控訴審、上告審でひっくり返る可能性も、決して少なくはない、と思う。 |
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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家族の危険について
天木氏が、八王子地裁の立川反戦ビラ入れ裁判について注目すべきと書いている。 天木 ...続きを見る |
隅田清次郎残日録 2004/12/23 21:40 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
こんにちは。法律にはあんまり詳しくないので、よく分からなかったのですが、各戸にビラを撒くために通路に入ったというのが事件の経緯なのですよね。最初どこが問題なのかよく分からなかったです。 |
standpoint1989 2004/12/18 12:07 |
standpoint1989さん今日は。 |
swan_slab 2004/12/19 07:08 |
standpoint様 |
nagoyan 2004/12/19 11:49 |
住居権説に従えば、地裁判決は唯一の回答ではないと思います(例えば、商業ビラの配布が黙認されていたのなら、ビラ行為のための進入について黙示の許諾があったと考えることもできるかもしれません。)が、「自然」な解釈であるようにも思えます。 |
nagoyan 2004/12/19 11:50 |
わたしが、表現内容が住居侵入罪にも影響するかも、としたのは、私自身がそう考えるのではなく、住居権説の一部には住居権の内容として平穏を考える説もあるからです。この考え方によると、侵入行為が平穏を欠いた場合、たとえ明示の許諾があっても、真意に出た許諾でなく可罰性ありとも考えられ、そうであるとすると、たとえば、脅迫など他の刑罰に該当する可能性があるビラ配布行為も、可罰的な侵入行為ととらえられる恐れが残るように思えます。 |
nagoyan 2004/12/19 11:51 |
風邪をひかれたとのこと、ご回復をお祈り申し上げます。お大事におすごしください。あわただしい時期ではございますが、決して無理をなさらずに。 |
swan_slab 2004/12/20 22:20 |
>明らかにやりすぎという印象をぬぐえませんでした。勾留70数日って普通の社会人なら一旦人生やり直しを迫られますよ。 |
nagoyan 2004/12/22 20:39 |
風邪をひかれたそうで、コメントを差し控えておりました。 |
standpoint1989 2004/12/22 22:14 |
お風邪をめされた由、お大事になさってください。 |
隅田清次郎 2004/12/23 21:10 |
ビラ配布は女性のようですね。 |
隅田清次郎 2004/12/23 21:33 |
月1回女性が配布程度では |
デイジー 2004/12/25 16:45 |
standpoint1989様 |
nagoyan 2004/12/25 19:07 |
隅田様 |
nagoyan 2004/12/25 19:07 |
デイジー様 |
nagoyan 2004/12/25 19:17 |
補足 |
nagoyan 2004/12/25 19:19 |
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